どこに出店するのか
飲食店を開業する人は大抵の場合は建物を借りて出店するだろう。
土地を持っている人ならそこに建てて、店をやろうとするかもしれないが止めておけ。
テナント選びは重要である。これで店の将来が7割決定してようなものである。
業種によってもどこに出店するか向き不向きがある。
よく飲食店を経営するのにこういう人間がいる。
第二の人生頑張るぞ
これは絶対に駄目だ。
こういう女性が思い描くのは若者が多くいて、自分自身も足を運ぶ場所である。都会のおしゃれな空気に憧れているのだろう。家賃すら満足に稼げなくなる。
彼らは甘美な生活を夢想しているだけで、収益や集客のこと家賃のことなんて頭にない。
三種類がある。
- 都会の繁華街
- 車の通りが多いロードサイド
- 閑静な郊外
人によってこの三種の地理的状況の認識が違うと思うが
都会の繁華街は会社や他の飲食店が多い場所である。夜でも人が遊び歩いているような街だ。
ロードサイドはあまり歩いている人がいないが、
①都会の繁華街
家賃経費 | |
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集客力 | |
生存確率 | |
概要 | 家賃がかなり高いのでそれを稼ぐのにかなりの客を入れないといけない。人が多いので趣向性の高い店も出しやすいが客が来なければ地獄。利益の低い店舗はすぐに潰れる。
ラーメン屋ならターゲットは会社員が主になる。 周りにも飲食店が多数あるので激戦は必至である。しかし他店より秀でれば売上も上がる。 |
②車の多いロードサイド
家賃経費 | |
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集客力 | |
生存確率 | |
項目名 | 家賃はピンきりである。しかし絶対に駐車場がなければならない。ターゲットも主に家族層である。深夜まで営業するなら。タクシードライバーなどが利用する。 |
③郊外
家賃経費 | |
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集客力 | |
生存確率 | |
項目名 | 地元密着型の店舗を目指すことになる。意外だが新規開拓を目指す場合になる。
その地域に住む人々に来ていただいて常連になってもらうのを目指すのだ。 |
大まかにいうとこの三種類がある。場所によって求められるサービスや業種が違うのでよく考えてテナントは選ぶべきである。
田舎でやったって客なんか来ないじゃん。俺は億万長者になりたんだ。
場所と業種で当然向き不向きがある。
家賃が高いところでは薄利多売の業種は向かない。例えば喫茶店など客単価が安い業種で、家賃が高い繁華街に出店しても黒字化は難しい。
顧客と店の時間
例えばラーメンなら昼も夜もある程度集客が望める。
逆に居酒屋なら夜しか客が来ないから家賃の高い場所ではかなり厳しい。
それはチェーン店だからだ。料理だって自社で大量に用意して複数の店舗に送っているのだ。だから利益率が高いし黒字化しやすい。
店の外装編
店の外装は基本的に一見してそこがどんな料理を出すのかが分かるのが第一である。
それと外から店の様子が見えなくてはならない。これはかなり重要な要素で雰囲気や卓数、混雑具合が外からわからなくてはいけない。中が見えない店には客が逡巡してしまう。
それとあまり外装に金をかけるな。金でなくあなた自身の工夫で客に店の情報を伝えることが肝要なのである。
店の内装編
退職金が1500万円入ったから300万ぐらい使ってもいいか。内装をシックにしてジャズ喫茶をしたい。
これはとんでもない馬鹿な行為である。それに大抵の場合300万で済まないのだ。おそらく本人の想像の倍かかる。内装はかなり高い。
そこまで金をかけて、いったいその分を取り戻すまでどれだけの時間がかかるか。商売をするなら絶対に初期投資は抑えなければならない。
なにかこだわりがあるかもしれないがこだわりは儲からない。
そのこだわりのために銀行や親戚から借金して内装に金をかける奴がいるが、それは最悪だ。絶対に失敗する。
確かに内装に金をかけてのは飲食店として一種の武器だ。なんでもそうだが、店の雰囲気を造るのは資金の豊富な人間しかやってはいけない。
駄目だ。自分でやれ。壁や床の張り替えぐらいホームセンターで道具と素材を買って自分でやるんだ。そうすれば100万単位の節約になる。
まあこれから商売するのだし仕方ないか。
そんなものに金を使うな。製氷機や冷蔵庫レジスターなんかも中古で十分だ。なぜなら今まで夢破れた諸氏が数多くいるのだ。一年保たずに廃業し、新品同様の品が中古市場に売り出されているのだ。それを活用しない手はない。
まとめ
出店する場所は自分の業種と考えて、ふさわしい場所にすること。
内装も外装もとにかく初期投資は抑えろ。